ソフトバンクがロボット | 村山涼一のマーケティング備忘録

村山涼一のマーケティング備忘録

日々のマーケティングについて得た知識、考えたことの備忘録

【概要】

ソフトバンクはロボット事業に参入人の微妙な表情や会話のトーンで感情を理解するといった高いコミュニケーション能力が特徴で、19万8000円とパソコン並みの価格で家庭用として売り出す。


アプリ(応用ソフト)を充実して機能を追加。子供の話し相手や見守りなど家族の一員のように働くロボットをめざす。


【スペック】

ロボットの名前は「Pepper(ペッパー)」。高さは1.2メートルで真っ白なヒト型だ。二足歩行ではなく車輪で滑るように動く。人とコミュニケーションを取ることに重点を置いており、クラウド型の人工知能(AI)で制御。リチウムイオンバッテリーを使い12時間以上連続で動く。


子供の読み聞かせやパーティーの盛り上げ役といった家族やペットのような需要を見込む。胸には10.1インチのタブレットを装備。例えば「明日は晴れる?」と声をかけると天気予報を表示する。自分でスマートフォンなどを操作しなくても知りたい情報を教えてくれる機能を増やす。


ダンスやお笑いなど様々なアプリを用意して機能を高めていく。現在はWi―Fi(公衆無線LAN)で通信しているが、将来は高速通信「LTE」も内蔵するなどして通信機能も向上する。


【収益モデル】

ロボットはソフトバンクと同社が2年前に出資した仏ベンチャーのアルデバラン・ロボティクス社が開発。電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手である台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業グループが生産する。孫社長は「当面はほとんど利益が出ないだろうが、量産でコストダウンする。将来はアプリなどでも稼ぐ」と述べた。


(6/6日経朝刊)


ソニーがAIBOで挫折した売り切りモデルを、インストールベースモデルにして、浸透価格シグナリング(競合を抑えて市場シェアを取り、デファクト・スタンダードを取る。薄利でも利益は出す。)で導入する。孫さんらしい普及モデルだと思う。